脱構築料理動画

 

料理動画ってついつい見てしまいますよね。

人間の3代欲求の中でも最も日常的で最も根源的な欲求、食欲。

 

食べたいものを検索し、

調理法を調べたりお店を探したり

人が何かを食べているシーンも自分が食べているわけでもないのに、なぜか見て満足しちゃったりしますよね。

 

食べ物コンテンツは王道のエンタメとして太古から隆盛を誇っているわけですが、

あらゆるものにコンテンツが付随しどんなジャンルも細分化されて情報化されてる世の中において、食べ物系の動画もコンセプト大喜利的なものが目立ってきてる印象です。

 

料理動画や食レポ動画でありながら、

本来の目的から若干の逸脱をし解体された上で新たなエンタメ性をそこに築きあげている

 

そんな脱構築的な料理動画が増えてきています。

 

今回は、僕がここ最近見て面白かった脱構築料理動画をいくつかご紹介したいと思います。

 

 

 

脱構築料理動画

 

ローアイキュー

 

脱構築的な料理動画の中でも

既存の料理をズラす方向と、作り方をズラす方向と、大きく分けて2種類あって

前者の方向で、そのクオリティが高く、造形の美しさと中身の美味しそうさ両立させたサンプルのひとりにローアイキューさんが上げられると思います。

 

https://youtu.be/0kHeoyU3vCw?si=afThjt5BEXcgVQfW

 

 

 

https://youtu.be/xVNzrFr4NHM?si=rRej7UaNEUiTkn0L

 

 

シンプルで洗練されたサムネイルと

分かりやすいツッコミどころを有したタイトル

 

ホームから動画一覧を見れば脱構築料理動画としての追求が一目瞭然です。
一応全部食べれる物を使ってるし、ちゃんと全部美味しそう。

https://youtu.be/HdTkqjt_wbo?si=Y-l39_EwI29dMefd

 

 

https://youtu.be/huf3IZRhMgc?si=alSPWrjXgbqUR1Pp

 

スポンジケーキも文房具トーストも未完ケーキも牛乳石鹸プリンも全部食べてみたいです。

 

食べ物で遊んでるけど、ちゃんと遊び食べてる。

ふんわりとした雰囲気で心地よい視聴感が漂っています。

 

 

伏見

伏見さんも既存の料理をズラす方向なのですが、もう少し食への純粋な興味が高いというか、これって食べてみようとするならどんな感じなんだろう…?というような好奇心からスタートしてる感じのコンセプトの動画をよく上げています。

 

https://youtu.be/w-H8_mwDIVE?si=ED8_30nYV_HEQ4gy

 

 

https://youtu.be/IVnGN3_0CS0?si=ARTkvehdUBvsA4S1

 

ローアイキューさんが分かりやすく言葉遊びや見た目のアイディア性に特化させているのに対して、伏見さんはそれを料理として完成させる事や食べる事そのもののコンセプト、そのインパクトに特化させてる印象があります。なので若干作り方をズラす方向にスライドしてるところがある。

 

僕は炭酸抜き水分抜きコーラのサムネ。見た時、戦慄が走りました。

 

https://youtu.be/LteWzjGo1og?si=9bq_hou-KF-Xj71k

 

 

https://youtu.be/VGLqsDNg4h0?si=LQqAdshKtzZpt3Wb

 

いい意味でイカれてて最高です。

 

 

賽は投げられた

https://youtu.be/NZoW5QjGggE?si=QXk1AipnoAwItj0J

 

 

https://youtu.be/-UZCWWDrXSc?si=rui-SAHOgHU1h_9G

 

賽は投げられたさんの料理動画は独特のダウナーさ、淡々としたテンションとどこかぶっきらぼうな粗さのような感触があって、そこが見てるとクセになってきます。

 

料理自体のズラしもあるのですが、作ってる時の手際はいいのにバタバタとした乱雑さ、ドカッという雑音、説明時にたまに噛んだところをそのままテロップにしてるくすぐりとか、作り方のズラしにもかなり突入してるところも好きです。

 

https://youtu.be/mc2wuVgF9gI?si=NmIWRcTf3dsDijgm

 

 

https://youtu.be/BKl6hEWOwu4?si=MsCbsGyW9GZ9jsWd

 

料理名のズラし方もほかと違って良い。

 

 

タイガキングダム

https://youtu.be/mgCFHlaKirU?si=TTzJIVEqIBE1mKs1

 

 

https://youtu.be/mgCFHlaKirU?si=GlKvm8co0Gck3vAB

 

タイガキングダムさんは料理自体のズラしもめちゃくちゃで面白いのですが、

なによりそのノリ、作ってる時のカオスなグルーヴ、

いやもはや作ってる時なんか1秒もなく、ただただニコニコ動画全盛期のノリを気分良く垂れ流してる様子を見せられてるみたいな、

そんな空気感がコメント欄含めて充満してて、それが脱構築料理として最高の仕上がりになってて面白いです。

 

 

https://youtu.be/SP1lEnnq9W0?si=LsRozCO45sskE95G

 

 

https://youtu.be/Gz_CozDtR6I?si=K_8fST4E-5yJTsA0

 

作り方のズラしの極北でありながら

料理も大分ズレているという脱構築好きにはたまらないチャンネルになっています。

 

ずんだもんの適当クッキング

料理のズラしの方向は言葉遊びや形状的なものに留まりません。

「再現」というジャンルがあって、これは脱構築だけではなく、例えばジブリアニメに出てきた美味しそうな食べ物の再現料理動画というコンセプトはよく見ます。

 

ですが、その何を再現するかによって大喜利的なズラし、脱構築は達成する事は可能です。

 

ずんだもんの適当クッキングさんは、その領域においての追求を誇っています。

 

https://youtu.be/EY1j4xmw2vo?si=Vt5zJnQTEVa9LFrM

 

https://youtu.be/xKJtAPjAolI?si=V1dlnOvspRUfWne5

 

ディストピア飯、メシマズヒロインなど

その再現性のクオリティにも驚かされます。

 

ラムダ技術部

再現、というより企画性の方向にコミットしているタイプとして、ラムダ技術部さんも純粋な料理動画チャンネルとは言い難いですが、ここに並べたいと思います。

 

https://youtu.be/hQHxJNxl7UQ?si=glP-JXOXmNm33kpj

 

https://youtu.be/6WF1nvCmOPI?si=b6vGV-oC2GZyLe6W

 

特に、限界ホットドッグは再現的な認識で捉える事も出来ますが、面白い試みなのはそれを「節約」「ケチ」という謳い文句で、実際学祭で売るというところ。

料理動画によって世相に対してのメッセージ性が生まれている事に、これは脱構築というより社会批評料理動画と言えてしまえるのかもしれません。

 

 

青海

https://youtu.be/_Sw1kdBaPLs?si=sAiQgHcW1fjBH4Uw

 

https://youtu.be/hIsKgVbzTrM?si=KXJByZDAjg5dvL45

 

ジャンルを絞ればまだまだ脱構築料理はたくさんあります。

 

青馬さんも純粋な料理チャンネルというより、

レビューチャンネル的なニュアンスの方があるですが、

その中で行われる「代用品料理」はかなり脱構築性を感じて面白いです。

 

 

miniature space

https://youtu.be/5Im6SONscvU?si=18qLmUOnJ8kxLlu-

 

 

https://youtu.be/vd52L1F9R1Y?si=jb2ClgrVAiGLi6jJ

 

ミニチュアという趣味ジャンルの世界にも料理動画チャンネルは存在します。

 

miniature spaceさんの作るミニチュア料理は台所、調理器具、食器、全部がミニチュアで、食材を小さくカットして料理をするため、調理人本人だけ大きくて、あとは全てミニチュア世界の中で展開されています。

 

ここまで来ると脱構築料理というより、そもそも料理動画なのか分からなくなってきますが、

見てるとその世界観に惹かれて小さくなった気分になってきます。

自分が小さくなってこの世界に入って完成した料理を食べているところを想像すると、なんだか不思議な気持ちになってホッコリします。

 

脱構築食レポ

 

脱構築は料理動画だけではありません。

料理は食べるために作るので、食事もコンテンツ化されて世に溢れています。

その中でも食レポというジャンルは、これまた飽和し差別化を測る事が難しいとされる項目だと思います。

そんな食レポにおける脱構築を覗いてみましょう。

 

 

鈴木ジェロニモ

https://youtu.be/FcxEUJK4-ys?si=DU7fgkE_8pgy6zvw

 

https://youtu.be/6MtToQPBEz8?si=FLFLSyTXSbYRjKHJ

 

鈴木ジェロニモさんの「説明」を食レポと捉える事も出来ると思います。

 

お笑い好きな方からすると、もうご存知だとは思いますが、鈴木ジェロニモさんの説明芸の食べ物回は、ある種の抽象化された詩的表現としての食レポと評する事は可能ではないでしょうか。

 

そもそもなぜそれを説明するのか?

説明の仕方がハイセンス過ぎではないか?

 

などのツッコミが雰囲気として入る隙のない感じも含めて、たしかにと唸る言語感覚に身を委ねながら語られる一言一言はレポートの真髄を脱構築だとしなくても極めていると感じています。

 

ゲソブラック

https://youtu.be/0rRh8Gy7CPg?si=jOIigsyIwvVhCmcH

 

https://youtu.be/3SgwTKeCAkc?si=VZqqkTWI39AEM_iv

 

ゲソブラックさんのお菓子レポの中で開封動画RTA動画も、本来的な目的を何周も逸脱してて面白いです。

 

そもそもアンパンマングミ開封RTAというジャンル自体がゲソブラックさん以前から確立されてるのも面白いのですが、

ゲソブラックさんはその上でそれすらも目的にしてないところがあるというか、お約束芸的というか、あと無駄に凛々しい端正なお顔と声、そしてそれによって展開されるコメント欄の盛り上がりが、全て意味がなくて脱構築というよりもはやシュプレマティスム。短いし。説明少なすぎるし。

 

ダンダス

https://youtu.be/g9lsWCublso?si=YbHE9rY6dRRrBNcC

 

 

https://youtu.be/V2igUjiqtpw?si=xDRoGR3fOWDTwK9p

 

ASMRというジャンルもある意味食事をコンテンツ化させていると思います。

 

そのジャンルに置いて脱構築、というよりこれは破壊行為に近いダダイズム

 

ダンダスさんの「音量設定間違えた咀嚼音」シリーズは、聴き心地良さの真逆を行くカウンターカルチャーの極み。

 

サムネの段階で再生すると何が待ってるか分かるのが良いですよね。

 

 

斧屋

https://x.com/onoyax/status/1599965747849342977?s=61&t=UybfSXBOxcRpML62VGO9HQ

 

パフェ評論家として有名な斧屋さん。

食レポ動画ではないですが(動画コンテンツもたまに出てますが)あと脱構築ではなく正面からパフェの良さを伝える活動をしている方ですが、

 

個人的には、パフェというジャンルそのものの脱構築性を感じずにはいられなくて、そこも含めてとても面白いと思っています。

 

斧屋さんは基本的に食べたパフェの画像とその評論をSNSに載せているのですが、それを眺めているだけでもパフェのバリエーションの多さ、コンセプトの奥深さを堪能できてとても良いです。

パフェそのものの定義が拡張されたり、

逆に引き算の美学を纏ったり、

かなり実験的追求をされてる創作料理性の高いジャンルなので、眺めてるだけで現代アート展みがあります。

 

また、斧屋さん自身は

元々アイドルファンでアイドル評論的な活動の延長でパフェという趣味鉱脈に辿り着き、その要領でパフェを愛し、その良さを伝える活動にいたっているそうです。

なのでパフェ評論家でもあり、脱構築アイドル評論家でもあると思います。

 

 

まとめ

さて、

いろいろと見て話してきたわけですが

 

皆様、脱構築料理の世界

その魅力が伝わりましたでしょうか?

少しでもご興味持っていただけたら幸いです。

 

いやぁ、でもそんな話をしていたら

なんだかコチラもお腹が空いてきてしまいました……

 

じゃ、

僕はこれからご飯でも食べながら、

上記の動画でも見ようかなと思います。

 

皆様も、素敵な脱構築料理ライフをお送りください。

 

ではでは。

 

 

( 文 : 視力 )